今回は、型落ちでも使えるスノーボードの板をご紹介します。スノーボードは板・バインディング・ブーツ・ウェア・グローブ・ゴーグルなど、ギアを揃えるのに何かと初期費用がかかるスポーツです。ギアを買い揃える際、最新モデルを入手したくなるのが普通ですが、1シーズン使えば次シーズンでは型落ちになります…当たり前のことですが。毎年ギアを新調する人はごく少数で、大半の方が数年同じギアを使用するため、費用が抑えられるなら型落ちでも良いという考えの人には必見です。
両親に連れられ4歳からスキー、11歳からスノーボードをはじめ、滋賀・福井・岐阜・新潟・長野のゲレンデを滑走。18/19歳の2シーズンは妙高高原で山籠をしており、そのころから自身のスタイルが固まってきました。フリーランでの地形を利用した滑走が大好きで、山のトップから下部まで通して滑り、途中パークに立ち寄るって感じで滑っています。フリーラン時のメインボードは、Signalの古い堀井優作シグネチャーモデルでダブルキャンバー仕様。かなり柔らかいですが安定性もあり、長年手入れして愛用しています。
スノーボード安い型落ちでも使える板 板の仕様
板の仕様は、フレックス(板の硬さ・柔らかさ)、板側面の形状、板全体の形状の3項目で決まります。シーン別で板を使い分けるのがベストですが、一般的にはゲレンデでのフリーランかパークランが多いと思いますので、そこを中心に各項目について解説します。
フレックス
板の硬さ・柔らかさを指します。基本的に硬いと安定性が増しキッカー等に向いており、柔らかいと板の反発を利用しやすくジブやグラトリに向いています。レベル別におすすめのフレックスをご紹介します。フレックスについては10段階(1が柔らか、10が硬い)で表記しています。
(初級) フレックス4~8
安定性を重視し、フレックスは少し硬めのものをチョイスすると良いです。ただし、硬すぎると将来的に柔らかい板を変えた時、うまく乗れない場合があるので、おすすめのフレックスは4~5です。
(中級) フレックス3~6
初級よりフレックスを柔らかくし、フリーラン・グラトリ・パークでもトリックしやすいオーロラウンドな板をお勧めします。飛び系を充実させたい方は4~5、ジブ・グラトリは3、オーロラウンダーは3~4がおすすめです。
(上級) フレックス1~10
シーンに応じて板をチョイスできれば最高です。特にディレクショナル(左右非対象な板)は、パウダーランなどシーンが限られるので、上級者感がでます。ビッグキッカー・スパイン・ハーフパイプには6~10、飛び+ジブは4~6、フリーランは3~5、パウダー・バックカントリーは1~4など、各シーンに合わせた板を選択しましょう。

板側面の形状
板を側面から見ると、湾曲した形状になっていることがほとんどです。主に、キャンバー・ロッカー・フラットの3種類があります。近年では、各形状のデメリットを解消するため、他の形状のメリットを取り入れたハイブリット型が多く開発されています(ex:キャンバー+ロッカー=ダブルキャンバー)。それぞれの特徴とハイブリッド型について以下に解説します。
キャンバー
板のセンター部が盛り上がり、W形状しているもので、最もオーソドックスな形状になります。踏み込みと蹴り上がりで、板の反発力を得やすいため、ターン時に強弱のメリハリがつきます。
よって、朝一ノントラックのバーンを爽快滑走する、キレッキレのカービン滑走をする、ギャップや当て込みの地形遊をするなど、フリーランに適した形状です。形状の特性上、両端のエッジが雪面に引っ掛かりやすいので、回転系グラトリを連発する場合などはロッカーをお勧めします。
さらにオールマイティーな滑りを求める欲張りな方は、ダブルキャンバーが適しています。名称の通りキャンバーが2つあり、反発力を持ちながらエッジワークも十分で、パウダーランや回転グラトリも対応できます。
ロッカー
船底のような両端が反り返っており、キャンバーと逆の形状をしています。エッジワークがとてもよく雪面に引っ掛かりにくい特徴がある為、グラトリやジブでのトリックに向いています。
回転系グラトリの連発や、ボックスでのスピンイン、レールでの鬼プレスなど、ストリート寄りのスタイルを出したい方に適した形状です。もう一つのシーンとして、パウダーランに適しています。
パウダーランでは、雪中で浮力を得ることが必要ですが、船底型であるロッカーは浮力を非常に得やすい形状です。形状の特性上、エッジの食い込みが甘いため、カービング性能が劣ります。また反発力を利用するにはしっかり踏み込む必要がある為、グランドでのオーリーは高さを出しにくいです。
【ダブルロッカー】
ロッカーの反発力が得にくいというデメリットを解消するため、ダブルロッカーという形状もあります。反発力が得やすいためオーリーがしやすく、キッカーも攻めることができるパークライド向きの形状です。
また、ノーズ:ロッカー/テール:キャンバーという、パウダーランに特化したパウダーロッカーという形状もあります。パウダーランでは後傾姿勢を継続するため後ろ足の太ももに負荷がかかります。少しでも楽に浮力を得られる形状がパウダーロッカーとなります。
フラット
板の両端以外は真っ平な形状をしており、接地面積が大きい形状です。安定性に優れており、ジブでのバランスがとりやすい特徴があります。反発力はキャンバー>フラット>ロッカーという順序となり、オーリーも普通に行えます。形状の特性上、雪面にソールがぴったり付いている為、エッジの引っ掛かりが発生しやすい形状です。フラットにも、引っ掛かりやすいというデメリットを解消したフラットロッカーという形状が開発されました。板の両端の反り返りを強めにし、ロッカーに計上近づけたもので、パークに適しています。

板全体の形状
板全体の形状は、ツインチップ・ディレクショナル・その他があります。こちらも種類ごとに特徴やシーンを解説します。
ツインチップ
板を正面から見ると、バインディング取付けビス穴の位置が等距離で左右対称の形状をしている形状です。スイッチスタンスも楽に滑れるため、キッカーでのキャブやスイッチエントリーに適しています。セットバックを自由に変更できるディレクショナルツインもあります。
ディレクショナル
ビス穴がテール側にずれており、ノーズ丈が長い形状を言います。スノーボードは、構造上重心が後方にある方が板のコントロールが行いやすく、滑りやすくなります。アルペンやテクニカルの方はディレクショナルが適しています。一方、テール側は短くなり、反り返りが小さい形状が多いため、スイッチスタンスでの滑走に不向きです。あえてディレクショナルでスイッチランしている方は、かなりの上級者かと思います。

その他
主にディレクショナル形状ですが、その中でもより形状が特殊なものがあります。
・スワローテイル
テールが燕の尾尻形状になっており、板幅は太めで、ノーズはシャープな流線形をしている形状です。雪中浮力が高く、抵抗も少ないためパウダーラン専用です。ピステンやアイスバーンでは板のバタつきがあり、小回りが利かないため滑走には技術が必要です。
・テーパードシェイプ
ノーズからテールにかけて細くなるテーパードが掛かった形状で、スワローテイルとよく似ています。スワローテイルよりも操作性が高まり、ゲレンデコースも比較的滑りやすい形状です。カービングや高速滑走にも適しています。
・スリップボード
板が縦に割れており、スキー使いができるスノーボードです。バックカントリーでのハイクやクロスカントリーではスキー仕様で、滑走時はスノーボード仕様で使い分けます。完全上級者向けです。
スノーボード安い型落ちでも使える板 おすすめの型落ち板
最新モデルでなくても機能性が高い板はたくさんありますし、気に入った同じ板を再購入することもあります。型落ちは基本的に安くなることが多いため、各人の希望機能を満足したもの安く手に入れることができます。ここでは、型落ちで機能性が高い板をご紹介します。
型落ちでも使えるおすすめの板 7選
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